ファイナルファンタジー7 REMAKE (PS4) の感想、レビュー

PS4

97年にプレイステーションで発売した『FF7』を現在の技術で再構築したリメイク作、『FF7R』の感想。

FF7はこれまでにPS版、インターナショナル版、ゲームアーカイブス、Switch版と色んなハードで出るたびプレイしていた思い入れのあるタイトル。

生きたミッドガル

星のエネルギーである魔晄によって生活が成り立つミッドガルは、オリジナルではちょっと暗めの不思議な場所という印象だった。

今作では元のポリゴンモデルで特徴的だった所を再現しながらも細部まで作りこまれている

何気ない人の声もあちこちから聞こえてきたり、生活感が伝わり、住まう人がしっかり息づいている。

原作以上に守りたいと思わせてくれた。

そんな感じの街なのに加え、報酬もしっかりあるのでサブクエストも不思議と楽しく、なんでも屋もしっくりくる。

新キャラやちょっとした展開も違和感は感じなかった。

アバランチの面々もしっかりめに掘り下げがあり、特にジェシーは原作よりも魅力的に映った印象。

物語

反神羅組織のアバランチに雇われた元ソルジャーのクラウドは、次第に神羅とはちがう星を脅かす存在に向き合うことになる。

ミッドガル脱出までだが、原作を補うような多くの演出や各場面にボイスがついたことで内容の密度はかなり高かった。

物語終盤、幻視する光景は自分にとっては馴染みのあるものだった気がするけれど、運命は自分の知らない方へも分岐する・・・のかもと。

クリアしたFF7Rの世界はすでにもうその一歩を踏み出した世界なのかもなと。

そんな可能性を感じるラストだった。

知らなくても運命に抗うストーリーに惹かれると思うけれど、原作を知っているなら、より驚くのではないだろうか。

自分は驚いた。

先を知っていても気になるんだから、やってくれたなあという感じ。

もしかしたら・・・と色々な想像がふくらみ、今から続編が楽しみになった。

グラフィック

バトルとシームレスなムービーはほぼ見せ場しかないと言ってもいいのでは。

目が離せず、圧倒され世界観に引きこまれた。

あんな場面やこんな場面もすべてリアルになってよみがえる

基本になる展開はわかっているし、ほとんどの人物は懐かしい顔のはずなんだけど、新しい。

クラウドはほれぼれするほどかっこよく、エアリスとティファはかわいさも残しつつきれいに。

リアル過ぎずデフォルメすぎるわけでもなく絶妙なところ。

ボイス

声優の演技も違和感なく、イメージをそこねることはない。

アバランチのメンバーにも思い入れができる。

魅力の増したジェシーもいいけど個人的にはウェッジが好きになってたかも。

クラウドは最初のミッション中は硬質な雰囲気なんだけど、ティファとのやり取りになるとちょっと和らぐ感じとかすごくよかった。

あと、この場面はこういうニュアンスだったんだなあ・・・みたいな発見もあり新鮮さも。

音楽

オーケストラ的で壮大さが増し、それでいてアレンジは原作に寄り添っている

よりリッチに、高品質になったかつての名曲の数々が堪能できる。

通常戦闘の 闘う者達 を聴いているだけでも満ち足りた気持ちになれた。

ボス戦の 更に闘う者達 も熱い。特にエアバスター戦。

戦闘

ほうっておいたらやられるリアルタイムで進行。

アクション性がありつつもコマンド入力がしっかり残っているハイブリッドな感触。

どちらかといえばアクション得意ではない自分が操作していても、なにをやっても大体かっこよく見えるし、演出も派手で気持ちがいい。

クラウドを動かして剣で火花散らせる ってだけで何かグッとくる。

移動で操作するのはクラウドなんだけど、戦闘中、敵に拘束されたり、ひとクセあるボス戦など場面によって方向キーのキャラチェンジが活きるシステムになっている。

要所で通常戦闘とはひと味ちがう敵も立ちはだかりいい刺激に。

特にボス戦は戦略をしっかり考えないとやられることも。

大物感の増したエアバスター戦は分断されるシチュエーションにも懐かしさを覚える。

ノーマルでも結構歯応えがあるバランスで、ムズイよ って場合でも、デメリットなく難易度を変更することができるので安心。

アクション操作を自動でやってくれてコマンドに専念できるクラシックモードも選択可能。

基本操作は□で攻撃。

×で回避。

R1押しっぱなしでガード。

〇でコマンド。

△はキャラ固有の動作。

コマンドの間は時間がゆっくりになり、魔法やアイテム、ブレイバーといった技やリミット技を選択して放てる(ショートカットもある)。

技、魔法を使用したりアイテムを使うには一定量のATBゲージが必要で、攻撃やガードで溜めやすい。

このゲージの扱いが新鮮で、時代に合わせ進化した新たなアクティブタイムバトルの可能性を感じた。

ある程度攻撃を加え、敵をバースト状態にするとよりダメージを与えやすくなる。

その時が一気呵成で攻撃する最大のチャンス。

マテリア

マテリアは組み合わせを考える変わらない面白さとアクションに合わせた進化を感じた。

バトルで得られるAPで成長し、強力になっていく。

武器、防具に組した属性を付与する ぞくせい とかも原作のままある。

マテリアの着脱や受け渡しもやりやすい。

かいひぎり は×の回避後の攻撃が範囲攻撃になるというもの。

動きの幅を広げるような効果で印象に残る。

召喚は、戦闘中に溜まるサモンゲージというのがあり、ゲージが溜まったらコマンドから呼び出す。

ゲージを消耗しながら自動で一緒に戦ってくれる。

コマンドからATBゲージを使った固有のアビリティを指示することも可能。

ゲージが尽きる時、最後にらしい大技を放って退場してくれる。

伍番魔晄炉のチョコボ&モーグリはうっかりしてると取り忘れそうになるので注意。

細かい所だけど武器を変えていってもマテリア装着穴に装備したマテリアの色が反映されてるのは地味にうれしかった所だったりする。

武器強化

新たに加わった武器強化でプレイヤーの個性をより反映させやすく。

武器にはそれぞれに熟練度で習得できる固有の技があり、習得すれば他の武器でも使えるようになる。

前の武器にも愛着がわく作りに。

しっかり強化すれば最初のバスターソードにこだわることもできるということ。

迷ったらひとまずマテリア装着穴を増やすのを優先的にしておくとプレイしやすく感じた。

ミニゲーム

バイクのミニゲームが思った以上に早く体験できた。

そしてダーツが思いのほか楽しかった。

スクワットも変わらずあったし、あの場所ではまさかのリズムゲームが・・。

何を見せられているんだ・・なんて思いつつも魅せられるし、原作でもそうだったが、ミニゲームにも気合入ってる感じは伝わる。

キャラ操作感など

クラウド

剣による攻撃は安定感がある。

ブレイブモードは移動が遅くなる代わりにガードすると敵の近接攻撃に自動でカウンターできるため、近づいて積極的に攻撃してくる敵には効果てきめん。

△で通常のアサルトモードと随時使い分ける感じが楽しい。

ブレイブモードで攻撃くらうなと思ったら×回避すれば、アサルトモードに転じて移動しやすくなる。

バーストラッシュはその名の通り敵をバーストさせやすくよく使った。

ラピッドチェインは3連撃で、敵が複数いると一撃ごとにそれぞれの敵に照準が合わさりダメージを与えることができるので、ザコ戦で使ってもいい感じ。

リミット技の凶斬りはかっこいい。

バレット

武器のガトリングガンは、クラウド、ティファでは届かない遠い敵にも攻撃が届くので、結構出番がある。

一発一発の威力はひかえめながら、△でチャージタイムの必要な強力な一撃、ぶっぱなす もある。

自然と離れた位置どりになるため、自分は武器強化と合わせて魔法攻撃を中心に運用してみたり。

ティファ

スピード感ある拳による連続攻撃。

コマンドの秘技解放でコンボ数が増え、△の強打が爆裂拳、掌打ラッシュに変化し、威力の高い攻撃も出せる。

武器強化で属性攻撃が強化できるようになる物もあるので、マテリアのぞくせいと相性ぴったり。

攻撃の手数が欲しい時に重宝し、とにかく操作していて気持ちのいいキャラ。

個人的にはリミット技がスロットじゃなくなったのがありがたかった・・・正直な所、目押し苦手だった。

エアリス

遠距離型。魔法攻撃力が高く、回復など魔法攻撃、支援役として運用。

△のテンペストはチャージすることで性能が向上。

□の攻撃は長押しで複数対象にもなる。

個人的には自分で操作するより、サポートを任せ操作してない間のダメージを減少する三日月チャームが合うかもと思った。

気になる所

急に移動速度が変わることあるかなってあたりはちょっと気になったかも。

ちょっとした情報

敵ターゲット変更はコンフィグで方向キー左右にすると反応よく感じる。

マテリアの みやぶる もけっこう大事。

バースト状態にしやすくする行動が分かったりするので助かってる。

エアリスとの再会の場面で教会の扉の方へ行くと・・

細かい所だけど原作を大切にしてくれてる感じが伝わった。

キャラクター性もアップしていて、思わずドキッとするようなするセリフも。

まとめ

内容を知っているつもりでも濃い時間をすごすことができる。

自分の記憶に残っているFF7が、より高品質にアップデートされるようなプレイ感覚で、やっているあいだ幸せな気持ちになれた。

続編もかなり気になるので、できることなら熱がさめないうちに出てほしいなと願わずにはいられない。

原作は考察しがいのある深い物語が印象深いけど、終わってみれば今作もなぞるだけでは終わらせないと言わんばかりに、あれこれ考えてみるのも面白い と思わせてくれる新しい作品になっていた。

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