祝リマスター!ファイナルファンタジー8の感想、レビュー

Switch

傭兵養成学校 バラムガーデンに所属するスコールが、やがて世界を掌握しようとする魔女と戦うことになる人気RPGシリーズ8作目、『FF8』の感想。リマスタード(switch)についても追記。

面白かった所

当時最先端だったCGムービーは美しかった。まるで映画のような演出がいちいちカッコよかった。

等身が上がりしぐさなど表現がリアルに。必殺技のゲーム性と見せ方もクール。

攻撃の瞬間にトリガーを引くガンブレードは戦闘のアクセントにもなっている。

過去に秘密のあるちょっと冷めた感じの主人公スコールと仲間たち。そしてなぜリンクするのか分からないがスコールとは違う物語の側面を映し出す、明るい性格のラグナたち。

謎や関連性が徐々に明らかになり、からまっていた糸がほどけていくような感覚の物語にいつの間にか夢中になった。

ひん死にしたりオーラという魔法を使うことで、演出も派手で強力な必殺技を比較的気軽に堪能できたのも爽快。

ごり押ししてたら痛い目をみたラスボス戦も記憶に刻まれた。

カードゲームがわかりやすく、とても面白かった。

自分はミニゲームはあまりやる方じゃないけど、カードは血眼になって集めた。単にミニゲームとしてだけでなく、G.F.を上手く使えば活用の幅が広がるのも考えられてると思う。

本筋と関係ないサブイベントがかなり豊富で、攻略本のアルティマニアを片手に自力では気づけなかったいろいろをやってみたりした。ゼルと図書委員の子とかなるべく欠かさず追いたくなったのを思い出す。

学園ものでもあり、若さというか完成されていない生々しさが感じられる会話が心に残る。

スコールの「だったら壁にでも話してろよ」は相手への配慮とか気持ちをぶった切るような印象深いセリフ。そんな彼の変化はFF8のみどころでもある。

特に好きなキャラクターはラグナ。仲間であり気の置けない友人であるキロスとウォードとの関係もいい。

緊張で足がつるメインキャラなんて他にはいなかったと思う。この描写、子どもの頃はピンとこなかったけど、大人になった今ならよく分かる気がした。

テーマ曲の Eyes On Me も素晴らしく、物語に彩りを添える。

リマスタードの特徴

PS4とswitch、XBOX ONE、SteamでDLできる。

switchの携帯モードで特に違和感なくプレイできている。ロードも気にならない。

スコールたちのポリゴンモデルが、遠目から見ても近くに寄ってもカッコよく、きれいになった。

左スティック押し込みで3倍速モードに。稼ぎプレイやドローはより楽に。

右スティック押し込みで常時ゲージMAX必殺技状態。ただFF8は難易度高めではないのでこちらは基本封印している。やってみると気持ちいいのは確か。詰む心配もほぼなくなるのでは。

左右スティック同時押しこみでエンカウントなし。

物語に集中したいとか戦闘めんどいって人にはもちろん安心だけど、レベル上げないことにも意味がある本作では重要な機能かもしれない。

自分はこの機能は使ってなくて、ディアボロスにまじめにエンカなし覚えさせたけど、よく考えるとこれディアボロスのお株うばってるんじゃないかということに気づく。

個人的にはまともに成長させてるのでそのスタイルは貫くつもりだけど、まあ使う使わないは自由なわけだし、前向きにとらえるのが得策なんだろうなと思う。

今までにないシステム

G.F.とドロー、ジャンクションはFFが新しいことに挑戦する作品だと象徴するような独創的で奥深いシステムだった。

バトルこそ従来のATB(ゲージがたまり行動できる)だが、魔法を敵から個数で抽出する「ドロー」、魔法を使うだけでなく召喚獣でもあるG.F.(ガーディアンフォース)を通じ装備して能力を高める「ジャンクション」、これが斬新だった。

ジャンクションは簡単に言えば一般的な武器防具とかじゃなく、召喚獣と魔法を装備するシステム。

魔法の種類によって上昇しやすい能力があったり個数によって強さのパラメータが増減したりする。そのためケアルとか、よく使う魔法はジャンクションしないほうがいい。 状態異常付与や耐性にジャンクション出来るようになれば、装備した魔法の数によって%も変わる。

G.F.は戦闘で召喚したり、装備して能力値にジャンクションできるようにするだけでなく、アビリティを習得することができる。

覚えるものをある程度自分の好きにできる自由度もあって、手間はかかるし簡単じゃないがアビリティを上手く使うことで早いうちに最強装備を作れたり、だいぶん楽ができるようにもなっている。

そんなこともできるのか・・と思わされるバランスの懐の深さはなかなか衝撃的だった。

実はG.F.は物語と結びついていることも分かってきて驚いた記憶がある。

BGM

BGMは前作7からより壮大にバージョンアップしている。

最初のミッションで物語が始まる予感にドキドキする心臓の音が聞こえてくるような The Landing で心を掴まれた。

ラグナ編戦闘曲の The Man With the Machine Gun はお気に入りで、テンポよくカッコいい何度聴いても飽きない曲。

気になる所

導いてくれるような大人なキャラがパーティーにいないのもあって、やや目立つキャラの未熟さに共感しきれないということはあり得るかも。それでも先に進めたくなる魅力がある。

今までの作品以上にレベルに大きな意味がなくなっている。自分たちのレベルを上げると敵のレベルも上がるため、単純に経験値を稼いでレベルアップすればいいというものじゃない所に抵抗感が生じるかも。

ドローとジャンクションのシステムを使いこなせばレベルが低くても問題なく立ち回れるようになっている。場合によってはレベルが低い方が楽という側面もある。

謎解きの難しいダンジョンがある。特にラストダンジョンはギミックが凝っていて、コマンドも封印されるのもあって急激に難易度が上がった印象を受けた。

システム理解のハードルの高さ。最初は前作までの知識が通用しない今までにないドローやジャンクションの仕組みに正直かなり戸惑いがあった。当時子どもだったので、なんならよくわかってなかった部分もある。

ところが理解できてからは従来のRPGとくらべてもいじれる所の多い考え抜かれたシステムだと思い知ることになる。

リマスタードで、シド学園長の初登場時、イベント終わった後、背景と同化している感じになっちゃってるの、他の人がくっきりしてる分ちょっとだけ気になった。

まとめ

リアルな美しさ、カッコよさが前面にでていてそこも魅力なんだけど、とっつきにくく奥深いシステムに面白さの本質が詰まってる。

噛めば噛むほど味が出る作品でわたしは好きだった。8もまたファイナルファンタジーだったと思う。

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