イース セルセタの樹海:改(PS4)の感想、レビュー。

PS4

イース8をプレイした後、やってみたいと思っていたものの、何となくタイミングを逃しVita版を未プレイだったので、リマスター版がPS4で発売されると分かった時とってもうれしかった『イース セルセタの樹海:改』をクリアまでやった感想。

赤髪の冒険者アドルは満身創痍で辺境の鉱山街キャスナンにたどり着くが、自分が誰かも思い出せなくなっていた。

確かなのは樹海を旅していたということ。

ロムン帝国の総督グリゼルダからの依頼をきっかけに、自身の記憶を取り戻す手がかりになるであろう広大なセルセタの樹海を探検していくことになる。

面白い所

動かしていて気持ちいい操作感。ロードもストレスない。

斬、打、射 の三属性の操作キャラを敵に応じて□でチェンジしながら倒していくスピーディーなアクションRPG。

連続で出せる通常攻撃○と、R1+○△□×のそれぞれに設定したスキルをつなげることで簡単にコンボになる。これが基本。シンプルで分かりやすい。

敵を倒した時、有効な属性や技で攻撃すると Excellent Kill!とか、Skill Finish!という文字がしっかりめに表示される。

この時が一番気持ちいいかも。しゃっきりとした確かな手応えを感じられるのはセルセタならではの味。

敵からの攻撃を引きつけるようにタイミングよく△ガード、×回避をすることでフラッシュガード・フラッシュムーブが発動。

これにより普通なら大ダメージな攻撃に対して完全防御・完全回避が可能。ガードは仮にフラッシュ失敗してもダメージ軽減になるので、基本フラッシュガードを狙うのがやりやすいかも。

タイミングには慣れが必要だが、フラッシュガードが成功すれば一定時間こちらが与えるダメージが大きくなるため狙わない手はない。

ガード成功後、敵と距離がある場合は×の回避で近づくのもあり。

フラッシュムーブが成功すれば一定時間スローモーションに。

敵から攻撃を受けるというリスクと、タイミングが合えば完全防御、回避ができて反撃にうって出られるリターンを秤にかけた戦闘は、手に汗握るボス戦はもちろんザコ戦も楽しくしてくれる。クセになる感じ。

なお通常ガード、通常回避はデメリットなく自由に出せるので、フラッシュ系のアクションを積極的に使わずともなんとかなるバランスはうれしい(難易度高いとまた違うかもしれないが・・)。

攻撃せずにいるとチャージされ、この時攻撃すると最初の一撃がスキルを放つためのSPゲージを増やせる溜め攻撃になる。スキルを使い続けるとSPゲージがどんどんなくなるので、コンボ攻撃の合間の溜め攻撃はけっこう大事だと思う。

EXゲージがたまったらR1+L1で放てるエクストラスキルはカットインが入る強力な攻撃。個人的にとどめで決まると最高にカッコいいと思ってる。

フィールドでじっとしていればHPが回復できる。ダンジョン内では回復されないが、精霊の衣を手に入れれば回復できるようになり探索継続しやすくなる。

回復アイテムでごり押しできたり、レベルアップで敵に対して有利になれる所はイースのやさしさ。

しれっと今の実力ではきびしい強敵がまぎれていたりするのは注意が必要。

難易度変更で初心者から熟練者まで自分のやりやすい形でプレイできる。ただし、今作は難易度を下げたら上げられないようになっている。

歩いたところがマッピングされ、踏破率でグリゼルダからごほうびもあるので、地図を埋めていく楽しさがあった。

すべて埋めることができたが、99%からは見えない1パーセントの壁があって、すこし苦労した。

しっかり埋めようと思ったらまあまあ細かいのでざっくり移動するより、行ける所のはじっこをまんべんなく移動するのがおすすめ。

クエストは量が程よい感じで、いつもなら前のめりにやらないタイプの自分でも全てこなすことができた。

鉱石を掘ってみたり、ものすごいスピードで駆けぬけたり、雪山ですべってみたり、進行が敵を倒して進むだけの一本調子にならない所もあって、いい刺激になった。

アドルが記憶を失っていてそれを取り戻していくというシチュエーションが、彼のことを実はくわしく知らないプレイヤーの自分と重なる。

旅を通じて幼少期からのアドルの記憶に触れていくことで、今まで知らなかったアドルのことを少しずつ理解できていった気がする。

熱いBGM

BGMには冒険心を刺激されまくる

オープニングの疾走感で引きこまれた。

草原はカッコいいし、ギドナの大穴なんかはクライマックスかって位の熱さ。

地下遺跡は地下遺跡と思わせないノリの良さ。

他にもコロニア古戦場など気分を高揚させてくれる曲にも出会えた印象。

キャラの使い心地など

アドル・・斬属性。

クセがない。スタンレイドでスタンをためるのと、ブレードラッシュで強引に攻めに行くのが強敵相手の立ち回りだったが、最後に習得するオーラフェンサーが代表技に。

一撃目の突きさえヒットすれば高威力広範囲の攻撃に展開するこの技の使い心地が飛びぬけていい。さすが主人公。

デュレン・・打属性。

同じ属性のカンリリカにお株奪われて鍵開け要員になってたけど、スライディングを覚えてからが本番。

背後に回って鳳凰脚など強力な一撃を叩きこめる。

カーナ・・射属性。

手数の多い遠距離攻撃と状態異常付与の相性が抜群。

表現がまっすぐで個人的にはヒロイン感もあった。

ナパームスローで複数巻き込めるのが爽快。あとはサイクロンエッジを使ってた。ミストラルスピンも面白そう。

オズマ・・射属性。

通常攻撃と技に重さを感じるもリーチはあり安定感がある。

地龍壁は味方のDEFも上げられ便利。

他キャラだと動きが制限される水中は彼の独壇場(ただし機会はあまり多くない)。

カンリリカ・・打属性。

まさかの鈍器。怒涛の速さで7連続通常攻撃からギガトンハンマーやスタンストライクを放つのが強力。

雷球招来で通常攻撃の手数を更に増やせる。

移動速度以外は使いやすく強いキャラ。いつの間にか体力減ってると思う場面はあるかも。

フリーダ・・斬属性。

動作のスピードはやや遅め。同属性のアドルよりリーチがある。

複数の敵を引き寄せる封魔陣、そこから外しにくく威力も高い冥煌凍覇刃を当てるのが使いやすかった。

対多数の相手にうってつけ。

気になる所

グラフィックは元がVitaなのでPS4ソフトとしてみるとやはりパンチが弱い。

正直なところ、最初のねこの動きから少し心配になってしまった位。

しかし、その印象も動かしたときの反応の良さでカバーされ、やっているうちにいつの間にか気にならなくなる。

カメラ固定も最初は慣れなかった。これはカメラを自由に動かせるイース8を先に知っているため、余計にギャップがあったと思う。

8がいかに進化していたのか実感する所。ただ、これも最終的には気にならなくなっていた。

ダンジョン内などの一部仕掛けの動作、固有アクションをする時の演出で間ができるというのか、テンポに引っかかりを感じるのは、基本サクサクいけるだけに少し気になった。

ちょっとした情報

属性の組み合わせによってあらわれる効果が異なるパーティーアビリティがある(メニュー画面で確認できる)。斬+打+射ならレアアイテム出現アップ、同じ属性2人いれば与ダメージアップという具合。

敵を倒したら死骸がのこることがあるんだけど、これ斬ることができた。ずっと特に意味があるとは考えず気付かなかった。死骸に溜め攻撃すれば・・余分にSPを回収することができる。ちょっと得した気分になれた。

まとめ

アドルの冒険日誌にこめられた意味は何なのか、セルセタのその後を想像したくなるようなラストも印象的。

イース8をプレイしていなくて、イースのこと気になってるって方にはぜひプレイしてほしい。

もちろん8をプレイ済みで気になったって自分のようなプレイヤーもやってよかったと思えた作品。

特にグラフィック面ではやや古さを感じることはあるけれど、それが気にならなくなる操作性や感触で、質のいいアクションRPGを楽しめた。

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