2004年PS2で発売。2008年にPSP版。
PS2版の発売当時は戦闘とか従来とシステムが違う面がややこしそう・・・と敬遠してしまいスルーしたタイトル。
セールか何かでダウンロードはしてあったテイルズオブリバースPSPのDL版の感想。
PSVitaでまったく違和感なくプレイできた。
物語
人間のヒューマと獣人のガジュマという2つの種族が共存する世界で、ラドラスの落日という日から突然フォルスという特殊能力に目覚め、幼馴染のクレアを氷漬けにしてしまった主人公ヴェイグの物語。
仲間も個性的だしボイスも豊富。
スクリーンチャットもたくさんあるし感情移入しやすい。
従来作とくらべてパーティーがあんま仲良しって感じじゃないのも印象深い。
種族の違いや差別などが描かれるが、クリアまでプレイしてみると、なによりヒトの心が大切だということを実感させてくれるようなお話だった。
ピーチパイの演説には心が震えた。
優しさも感じられるティトレイと不器用なヴェイグが砂浜で殴りあうシーンもとても熱かった。
リバースは他のシリーズにくらべ埋もれている印象もあったりするが、それはもったいないと感じる位、これぞテイルズって雰囲気をこれ以上なく味わえる。
戦闘
テイルズの特徴であるアクション要素はありつつも、ただ連打してればいいだけじゃないひと味ちがった独特な戦闘。
攻撃やガードでラッシュゲージ(RG)、フォルスゲージ(FG)がたまり、FGがたまった状態で技を放つとフォルスキューブで設定した効果が発動した状態で技を使える。
例えば回復量が上がるヒールやメンタルなど。
従来のシリーズであったTPがなく、いつでも技をうてる形。
ただ4方向に対応したFGが満杯の時うった方が技の効果や回復量が高い。
FGが空の状態でうっても威力や拘束時間が減るなどメリットがあまりないので、基本はたまってからが推奨。
攻撃一辺倒ではなく、ガード、RGのチャージを織り交ぜて戦うのも重要。
RGチャージ(□+↑、□+↓)の後の攻撃は、攻撃が通りやすいので、チャージは意識的にやったほうがいい。
HPの回復手段も従来のファーストエイドのような回復術がなく、戦闘でHP回復量が設定された技を放つことだったりするのも他のシリーズにない独自性。
なお道具のグミはあるし、料理でもカバーできる。
□+↓でRGを下げた状態で技を出せば、回復する量が多めになる。
技画面のフォルスキューブのヒールのついた技だとなおいい。(絶氷刃あたりが使いやすい)
これを覚えているだけでも戦闘の感じ方が違うと思う。
じゃあずっとRG下げてればいいじゃんか というとそうではない。
敵によってはRG下がってると強くなるのもいたり、奥義をうつためにはRGが一定量たまっていることが必要だから。
RGを上げて奥義を絡めながらガンガン攻めるか。
RGを下げて技の回復効果を重視するか。
とても戦略性があり奥深い。
RGは上がっていると技の回復効果が少なく、あるいはなくなったりするのもポイント。
なので一気呵成に攻めるか、ちょっと攻める手を休めて守り回復するか判断が求められ、常にメリハリのある戦闘が展開。
3ラインになっていて位置取りも大事。
挟まれるとぼこぼこにされるので、方向キー2回(上のラインに行くなら↑↑)でラインを移動し、囲まれないよう常に背を意識して戦うのもコツのひとつ。
あとは術者を守るように動いたり。
セミオートならある程度ラインを自動で調節してくれながら攻撃できる。
そして奥義。
奥義せっかく習得したのにいつもみたいに技方向キーに設定できない!ってなったけど、フォルスゲージがたまった状態で、特技のあとに習得した奥義に派生する特技の方向を押せば奥義が発動する。
特技を放った後、フォルスゲージが金色になっているのが目印。
これが最初は分からなかった。
とにかく、RGとFGをためて、特技をうてばその次の特技は奥義になる。ということ。
戦闘は難易度を変更もでき、イージーもあるので物語重視の人も安心。
よく使う特技、奥義など
ヴェイグ
特技→瞬連塵(距離詰められる)、裂破衝(隣接ラインにもヒット)、絶氷刃(回復、奥義の出しやすさ)、無影衝(スキが少ない)
奥義→連塵裂氷撃(クセがなく使いやすい)、幻魔連牙衝(ヒット数あり当てやすさも)、幻魔衝裂破(攻撃範囲広すぎ、もっと早く使いたかった)
術→絶・霧氷装(回復量が多い)
その他にも
武具継承、エンハンスもこだわれば最終的には爽快感にもつながっているように思う。
パッと見数値そんな上げられないように見えるけど、セーブとロード駆使して買った時点で覚醒の継承可能武具かどうかを判別することで、覚醒効果を固定して%を上げることもできる(作業感あり大変だが)。
なんとなく覚醒率を100%まで強化してみたが、やった甲斐あり、戦闘がよりスムーズになった 感じがする。
リバースは一見とっつきにくいけれど、分かれば楽しい。そういうシステムが多い印象。
ちょっとした情報
武具のEP、技のスマッシュポイントは弱い敵と戦った方が効率よく稼げるみたい。
なので、自分は馬車も使って最初のスールズまで戻って、オートにしてダークボトルでひたすら戦ったりしてみた。
オートの戦い方もちょっと参考になったり。
技画面のフォルスキューブ、奥義を習得する中盤以降は、奥義を出すのに必要なRGが下げられるスペシャルがありがたかった。
奥義使えない内は意味ないが、もっと早く上げてればよかった とも。
覚醒率を引き継ぐ時は、エンハンスでまんべんなく上げて、覚醒率を一番高くするのが大事。
音楽
Battle oganization、Scutum – fang と戦闘曲は何度も聴いてるうちすごく馴染んでくる桜庭サウンド。
フィールドの Icy edge もいい。
気になる所
一番耳にする通常戦闘のBattle oganizationがPS2版にくらべ音数が素人にも分かる位減っている。
具体的には迫力に欠ける仕上がりになっていて、サントラを聴いた後でこれを聴くと違和感が残る。
据え置き機のPS2から携帯機のPSPへの移植なので仕方ない部分なのかもだけど、たくさん聴く曲だし原曲はスルメのように何度も聴いたら味が出る曲なので、もう少しこだわってほしかったと惜しく感じる。
まとめ
2Dのテイルズは今は貴重だと感じるし、3Dでは表現できないような不思議な心地よさも。
こうして色々書き表してみるとなんだか難しそうに見えるかもしれないけど、一つ一つの要点をおさえておけば、シリーズ作にありがちなマンネリとは無縁のかなり楽しめる作品になっている そう感じる。
テイルズってこんなに楽しかったんだな・・・と思えるし、今までのシリーズにないことをやろうという意気込みも伝わってくるような味わい深いテイルズ作品、それがリバース。
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