サガフロンティア2(PS)の感想、レビュー

PS1

99年スクウェアより発売。

『サガフロンティア2』をPSアーカイブスでダウンロードし、Vitaでプレイした感想。

実は昔プレイしたことはあるのだけれど、システムや物語など理解しきる前に挫折してしまった経験のある作品だったりする。

サガシリーズへのハードルが下がった今やったらどうなるかずっと気になってた。

思いのほかしっかり楽しめている。

面白い所、特徴など

美しい2Dグラフィック

グラフィックは前作までと雰囲気が大きく異なり、これがとても暖かみのある描きこまれた2Dグラフィックになっている。

99年というと、FF8が出ていたりプレステの3D表現全盛期だったかなと。

そんな中現れたサガフロ2は懐かしくも新しい感触を表現していると思う。

歴史をたどる物語

前作までのシナリオを進める自由度のあるフリーシナリオから一転。

ワールドマップにある出来事を選んでそれを体験していく形に。

探索、戦闘中心のウィル編と、激動の人生や歴史を体験することになるギュスターヴ編がある。

順番が選べたりするので自由度がすべてなくなったわけではないが、できれば攻略情報などで年表どおりに見ていった方がより楽しめると思う。

ウィルとギュスターヴ以外にも複数人の視点から描かれる。

俺は外で泣く とかそれ以外にもテキストがとても味わい深く、またギュスターヴ編のドラマ性はものすごいため、引きこまれる物語になっている。

兄弟再会 は涙ぐむくらいグッときた・・。

苦労したサウスマウンドトップの戦いをこえた先のギュスターヴ編ラストでは、彼らの歩んだ人生が見えて思わず涙が・・。

中毒性のある戦闘

戦闘はシリーズで継承されてきた中毒性を変わらず持っている

ただしばんばん連携が発動したり閃きまくった印象がある前作とは少し感触が異なる。

連携は100%起こるものじゃない ということをあらかじめ理解しておく必要がある。

その上で、ひとたび発動すれば連携の威力は単発で技を放つより明らかに強力。

戦闘の楽しさがゲームを楽しむ根っことなっている この感覚はやはりサガ

例えば連携なら、

つながりやすい技

つながりにくく威力が高い技

前の技からはつながりにくいが後の技にはつながりやすいもの(始点向き)

前にも後にも比較的つながりやすいもの

前の技からはつながりやすいが後にはつながりにくいもの(終点向き)

みたいな要素がある。

これを踏まえて主に使う技を選び抜き、戦闘中の行動順番を考える。

そして戦闘で何回もためしてみる。

この試行錯誤がだんだん楽しく思えるようになるゲーム性で、考えた連携がきれいにつながった時の気持ちよさは何にも代えがたい

プレイヤーノートの履歴にお気に入り(長押しでラインを設定可)を残しておくことでより連携しやすくなる。

がけっこう大事なバランスにもなっている。

術のポイントJPは戦闘終了ごとに一定値回復するようになっていて、全体攻撃のファイアストームや威力高く一撃死効果もある焼殺などの強力な術を覚えていればかなり楽。

どちらも戦闘を重ねる必要はあるが、がんばればウィル編最初のダンジョン、ハンの廃墟のランドアーチンで習得することができる(時間はかかるかも・・)。

術で注意必要なのが装備の属性。たとえば 炎樹 とか使うのに条件があるものは、炎の属性のついた武器かアクセサリ+樹の属性のついた武器かアクセサリを装備している必要がある。

これを覚えてないと、設定したのに戦闘で使えないのなぜ?ってなっちゃう。

前作では1戦闘終わるたびにHPは全快していたが、今作は割合回復に。

LPという数値があるのもサガの特徴だが、今作ではLPを1消費してHPを全回復できるようになっている。

技を使う際もWPがなくなった時、代わりにLPを消費して技を放つことができる。

LP活用の機会が増えた形。

おすすめ連携

そこまで深くこだわってないので形だけ・・進行状況などによって変化はあるかもだけど今の所個人的によく使ってるのが、¨かめごうらキッチン骨なで¨とか。

杖のかめごうら割りを最初に。

体術のキッチンシンクを二番手に。

杖の骨砕きを三番手に。

剣のなで斬りを四番手に。

これで敵を一気に弱体化させながらちょっと戦闘を有利に運べる・・かも。

なるべくつながりやすい技でそろえたくて。

メンバーによっても得意武器などの兼ね合いで技を変える必要がでてきたり(一度習得した技は他の人も使いまわせるが)、その試行錯誤は楽しく感じている。

デュエル

💡で閃くのはシリーズゆずり。

なのだけど、今作ではそこまで重要じゃないように感じた。

なぜなら「デュエル」というバトル形式があるから。

複数の敵と戦う従来通りのパーティーバトルと、選択したキャラと敵の1対1で戦うデュエル を戦闘開始時に選べる。

デュエルでは、合計4回まで選択できる行動が細かくなっており、選んだ行動の組み合わせにより必ずではないが技を発動、習得することが可能。

いちど発動してしまえばその組み合わせを覚えておけば次は必ず技を放てるように。

なので、もし新しい技を増やしたい!って時は普通に戦闘するよりデュエルをするのが望ましいと思う。

強い敵のほうが技を習得しやすいので、強敵との戦いに意味をもたせてくれるのは前作までと変わらず。

派生技というのもあって、ある技から別の技に派生するものについてはデュエルでは習得できないので、普通に戦うことにも意味がある。

敵によっては1対1で相手した方が楽なのもいるし、全体攻撃で一掃できるような術が強力ならパーティーバトルと戦略の幅が増えた印象。

音楽

前作の伊藤賢治氏ではなく、浜渦正志氏が手掛ける。

音楽がとてもきれいで。

チョコボの不思議なダンジョンで生活によりそう音楽と感想を残したが、今作もその感じありながら一つのメロディをちがった形で表現するような形が取られていて、より印象深く。

通常戦闘の Feldschlacht I はイトケンさんとはまたちがった中毒性があり、静かな激しさというか、ず~~っと聴いていても不思議と飽きない

ラスボス戦ははげしいのとは違うんだけど、曲の入りから熱い

サガフロ2の楽曲はゲーム音楽のひとつの到達点みたいな感覚もあるかも。

気になる所

主人公やパーティーメンバーは固定ではなく(ある程度は一緒ではあるが)、年月を経て年齢を重ねるし、いつまでも若くないと戦闘には参加しなくなったりもある。

そのためずっとこのメンバーで続けたい ってプレイスタイルだと受け入れるのがちょいきびしいかも。

自分はなるべく固定が好きなので悩ましかったが、一度覚えた技はどの人でも使いまわせるし、装備も参加しなくなったメンバーからはずして持ってくることはできるので、自分みたいな人間でも楽しめてることを付け加えておく。

戦闘は前作にくらべると派手さがおさえめでテンポもややゆっくりに感じるかも。

デュエルは選択で発動する技の組み合わせを覚えておかないと戦闘が長引きがちになってしまう場合も。

でもやってる内に気にならなくなる。

¨サウスマウンドトップの戦い¨のマスコンバットは難易度が急上昇。

それまでの成長とか覚えた技が一切反映されない上、こちらの劣勢で展開するので何度もやり直した。

コツとしては最初は左右に弓兵から支援うける形で攻め、できる限り遊撃兵を減らすこと。

使う技は発生が早いことの多い草伏せがベター。

4ターン目にギュスターヴと2組の鋼鉄兵の正面に3ユニットを防ぐよう配置し、後は防御を繰り返し相手の進軍を1マスずつにとどめる。これで防衛ラインに到達されず8ターンを迎えることができる。

もちろん防ぐ3体とは別に遊撃兵も防ぎながら。

敵は強力な攻撃してくるし、連携してくることも。上記の戦略の徹底以外に、スマッシュなどの手痛い一撃を盾で防御してくれる みたいなシーンの積み重ねでなんとか勝てた印象。

何度もやってるうちに勝てることもある 位の気持ちのほうがいいかも・・。

ロールという能力や連携しやすさなどに補正のかかる役割を設定できるが、機能していないものが多いのはちょっと残念。

攻略情報など確認した方がいいかも。

まとめ

世代交代したりしながらドラマティックな歴史をひも解いていくような楽しさがあり、前作とはまたちがった雰囲気のサガを堪能できる、PSの名作のひとつと思う。

戦闘もゲームの芯となっていてメンバーが変わったり新しい技を覚えるたび連携などを試行錯誤するのがとても楽しい

PSアーカイブスでダウンロードできる。

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