コピーライターの糸井重里氏がてがけた94年発売のスーファミRPG、『マザー2』の感想。スマブラでネスを知ってはいて、ずっとやってみたかったけどやれていなかった作品のひとつ。New3DSのバーチャルコンソールでプレイ。
面白い所、特徴など
テキストがいい。
ちょっとした街の人との会話にまで小ネタのようななにかがちりばめられていて、とにかくクスっと笑えたりユーモアに満ちあふれている。
独特で不思議な世界観。
90年代とどこかアメリカを思わせる雰囲気。
RPGによくある中世ファンタジーではなく現代ものというのが斬新。
主人公のネスや仲間の少女ポーラの力も魔法ではなく超能力。
ジェフの発明も心強く、専用道具のペンシルロケットには最後までお世話になった。
武器もバットやスリングショットで剣や盾はでてこない。
母親に長く電話していないとホームシックになる主人公は見たことなかった。
けど、まぁ普通の少年ならそうかもな と腑に落ちる。
敵もファンタジックな存在というよりは、いるかもな となんとなく想像できるやつら。
おとなしくさせる など、物騒な表現もないやさしめの世界が表現されている。
名前もふざけた感じのがいたり、ゲップーみたいな敵も。
ちなみにゲップーの音はみょうに生々しい。
合間でつづく戦いをねぎらってくれるコーヒーブレイク(このときのメッセージいい)をはさんだりしながら、ネスをねらってくるギーグと戦う。
最後の方はこんな展開あり? と予測がつかなかった。
いのりがプレイヤーにまでとどくようなラストバトルの演出も深く心に残る。
どせいさん はかなり個性的。
不思議な見た目もそうなんだけど、微妙に読める変わったフォントは他に似たものを見たことがなく忘れられない。ぐんまけん!
BGMもなごむ感じのものが多い。
戦闘
シンボルエンカウントで、弱い敵とは戦闘に入らず勝利し、経験値も得られる。
戦闘はオーソドックスなコマンドタイプだが、HPがドラムロールになっていて、例えば大ダメージで0になる致命傷を受けても、ロールが回っている間に回復すれば倒れる前に持ち直したりできる。
ちょっとした裏技
裏技だが、調味料をもった状態でふしぎなキャンディという能力値強化アイテムを持ち物の一番下にして戦闘中つかうと、キャンディはなくならず能力強化ができちゃったりする。
個人的にはこういうのも詰まりをふせぐ抜け道の一つとしてあるのはありがたいと思う。
特にデメリットはないがバランス崩壊もありうるのでやりすぎには注意。
気になる所
通常攻撃がやや外れやすい気がするのは気になった。
テレポートα(行ったことある所へ移動)のために助走の動作があるため、その分の距離を確保する必要があるのは少しめんどう。
なので距離のとれない短いような場所では使えないじゃん と不便に思ったけれど、一つ盲点だったのが助走の間に方向キーで曲げたりできること。
曲がれることで距離を稼ぐことができ、せまい所からでも移動しやすくなる。
テレポートβは助走が少なくて済むので一気に使いやすくなるが、覚えるのは大分後半になってから。
まとめ
世界観とテキストが味わい深い、いつプレイしても素敵な作品。
ネスたちだけじゃない、プレイヤーの自分もちゃんといっしょに戦ってたんだな なんて気づかされ心を震わされる最後の戦い、そしてエンディングで流れる曲と共に思い出を分け合える写真とで大人の自分も思わず泣いてしまった。
プレイした人の心に確かにのこる そんなRPGだと思う。
コメント