過去にPS4と3DSで大ヒットしたRPG ドラクエ11にボイスやイベントなどの追加要素が加えられたswitch版『ドラクエ11S』の感想。自分が過去にプレイしたのが3DS版。
発売前に体験版が出たのは予想外だったけど、プレイ時間見たらふとっぱらだわ・・と思えるくらい遊べた。データを引き継いでスキルの種3つをもらいプレイ開始。
追加されたやりこみ要素も含めてクリアまで夢中でプレイできた。
特徴
携帯モードで違和感はない。
やることがわからないよ~ということにならない親切さ。つぎに何をすべきかのフォローが丁寧。
敵を倒し、経験値を得てレベルを上げることで確実に強くなる。このシンプルでわかりやすい仕組みで先に進む楽しさを味わえるのがドラクエの醍醐味。
キツくなく、かといってやさしすぎるわけでもない時々ピンチになったりもする絶妙な戦闘のバランス。
ともすれば作業感がついてまわるはずのレベル上げも心地よいのだから不思議。
スクリーンショットに残せるフォトモードがある。ホイミなポーズとか肩の力ぬいて楽しませてくれる感じがいい。一緒に写る仲間の反応も楽しげ。
物語
追われる勇者 という今までのドラクエでも体験したことのないような話からはじまる。
所々、過去作を思わせつつもなぜか新鮮 みたいな意外な展開の波にのまれるように、いつの間にか息もつかせぬような物語に引きこまれてて、プレイする手が止まらなかった。
シリーズを知ってると発見があるし、知らなくても新しく映るんじゃないかと思う。
11Sでは、物語が大きく動くタイミングで気になってた仲間の様子について分かるDQ4を思い出すようなオムニバス形式の話も盛り込まれていて、思った以上に濃いものだったのも印象にのこる。
追加された終盤のホメロスのイベントも声優さんの名演もあって心にくるものがあった。見られてよかったと思う。
操作感
ZRおしっぱなしで通常の歩行より早い速度で走り続けるダッシュが追加され、移動が少し楽に。
カメラの旋回速度がゆっくりめに感じるかもしれないが、システム設定で早くすることもできる。
グラフィック面
3DS版との比較にはなるが、グラフィックのよさに驚いた。世界全体がより広く感じられた。
モンスターの活き活きしたリアクションも愛嬌がある。
フィールドでは仲間が一緒に走ったりしてくれるようになり、旅のにぎやかさが増した。
2Dモードに切り替えることもでき、スーファミ版の3を思い出すようなグラフィックで楽しむことができる。
マンガのダイの大冒険を知っているとうれしいモーションがあるのもよかった。アバン先生・・。
サウンド面
主なイベントシーン、戦闘中の一部の行動に豪華声優陣によるボイスがついた。感情移入の助けになり、違和感はまったくなかった。
サマディーのファーリス王子のイベントは必見。選択肢であそぶのがここまで楽しいのはひさしぶりだった。
情けなさここに極まれりなんだけど嫌味じゃない、そんな気持ちが味わえて心に残ったのはテキストや演出の力もあるだろうけど、声の力も感じる所。
ユグノアでのロウとのイベントとかはっきり覚えてなかった所にも声が入ったことで感情がより伝わり、入れこみながら楽しめてる。
ほとんどのBGMがオーケストラになり、壮大さや臨場感が増した。シンセサイザーも選択可能。
11の新しい曲だけでなく、ぴったりな場面で過去作の曲も効果的に活用されている。
ヨッチ村の過去作の冒険の書の世界では、シンセサイザー版やオリジナルとも違うファミコン風になったBGMを聴くことができる。
その他に気づいたことなど
戦闘は超はやいにもできテンポよくこなせる。
戦闘中はデフォルトで自由に移動出来たり、カメラを動かせたりするけど、見たいダメージ表記を見逃してしまうこともあったのでオートにしてみた。
すると追うカメラワークにも迫力があって、どちらかというと従来のドラクエの感覚でプレイできた。
特にこだわりがなければオートが無難という印象。慣れてきたり、特定のキャラや技に注目したい時にはフリーが活躍するかも。
ふしぎな鍛冶セットでいつでもどこでも鍛冶ができるように。地味に便利。鍛冶場のあるところにしばられなくなった。といいつつも、やるのは大体セーブできる場所にはなるんだけれど。
鍛冶の際、足りない素材で買えるものについては、鍛冶するその場でお金出して投入できるようになった。これはあるとないとでは違うよなあと感じたすごい便利な機能。
ラスボス撃破後、裏ボスを倒し、ユーモアたっぷりなヨッチ村の過去作の冒険の書の世界を全て元に戻して改変した元凶と戦った先に追加された、歯ごたえたっぷりの最後の隠しボスがいる。
これが気付けばすぐひん死になってたりタイミングしだいで簡単に死者がでる恐ろしく手ごわい相手。全属性のダメージを抑える装備とスーパーリングを揃え、ベホマズンとエルフののみぐすり、せかいじゅのはで粘りつつ、バイキルトとルカニで最低限の補助をして隙をみながら攻撃。そんな戦法で辛くも勝利をおさめた。ドラクエ11Sを満足いくまでやれたと達成感を味わわせてくれる存在だった。ごほうびもある。
気になる所
PS4版をプレイしていると、グラフィック面の驚きは少ないかもしれない。
しいて言えば 同じ道具をふくろから自分のもちものに渡す時は個数選択できるので、自分のもちものをふくろに入れる時一つずつなのはちょっとだけ不便に感じたかも。それ位。
これは体験版でのみ見られた現象だが、エラーが出て止まってしまうことがあった。自分もデルカダール城下町下層をはじめて訪れた時、やぐらから女将を探すイベントの最中に1回、イベント終わっていざ動かしたら止まってしまったので2回遭遇。→8月29日時点のアップデートで修正された様子。(その後進行したので、同じところでどうなるか確認はできず)
まとめ
シリーズをやっていて長年疑問だった結局ロトってなんなの?という問いに答えが示されて感慨深い。勇者の在り方をやさしく教えてくれるような心地で進み、人の心から決して消えないものに改めて気づかせてくれる作品。
プレイ感覚は3DS版と少し変わった感じを受けて新鮮なんだけど、装備やレベル上げで確実に強くなり、こだわれば少し楽ができたりする全体のバランスとかテキストの雰囲気とかを通じてドラクエやっているという安心感を得られる。
物語を一度知っていても、心揺さぶる展開がおしよせる素晴らしい物語にボイスがついたことで見せてくれる世界は思った以上に新鮮に映り、便利になった部分も後押しして何度でもプレイする価値があると思わせてくれた。
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