92年にスーファミで発売されたファイナルファンタジーシリーズ5作目、『FF5』の感想。
世界の均衡を保つ4つのクリスタルに選ばれた冒険者のバッツたちが、暗黒魔導士エクスデスに立ち向かう。
戦闘
初めて触れたFFで、アクティブタイムバトル(ATB)という時間の進行とともにゲージが溜まるとコマンド選択できるバトルは斬新でハラハラした。
ジョブとアビリティ
ジョブチェンジ と アビリティ というシステムがとてもよくできてる。
自分のレベルに関係なく、好きなタイミングでジョブを変えられるのが新しかった。
ジョブごとにドット絵も変わり個性も現れる。
ジョブとアビリティの組み合わせの自由度が高い。
通常の経験値と異なるジョブレベルを上げることで、本来そのジョブでしか使えないアビリティを習得でき、他のジョブでも自由につかえるようになる。
ここがFF5一番の魅力ではないだろうか。
例えば、回復するしろまほうを使えるナイト、威力の高まるりょうてもちでまほうけんを放てる魔法剣士 とかがデメリットなく気軽に実現できる。
最近分かったのでは、忍者とあおまほう のように、いい影響を与える組み合わせを探すのが楽しかった。
赤魔導士はれんぞくま、狩人はみだれうち、忍者はにとうりゅうのアビリティを覚えるので、魔法系なられんぞくま+しょうかん、戦士系ならにとうりゅう+みだれうち が強力な組み合わせの筆頭。
すっぴん にはロマンが詰まってた。
初期ジョブで何にもないのかと思いきや、実はとんでもないポテンシャルを秘めている。
あらゆる装備を身に着けられる他、なんと他のジョブでマスターしたアビリティを2つ自由につけられ、アビリティ枠を圧迫せず習得したにとうりゅうの特性も活きる。
つまり、まほうけん+みだれうち+にとうりゅう なんて夢の組み合わせを実現できる唯一のジョブになる。
色んなジョブを渡り歩いた末にすっぴんが活躍するようになるバランスは見事。
やりこみ要素
ラスボスを倒す以外に、隠しボスのオメガと神竜がいる。
何も知らないで挑めばあっという間にやられてしまうような強敵だが、きっちり対策すればなんとかなる。
倒すと達成感をくれる存在。
アクティブタイムバトルの盲点をつかれたようなものまねしのゴゴとの戦い、12の武器が眠るってのにわくわくした封印城クーザーも印象に残る。
稼ぎプレイ
稼ぎプレイが苦にならない。
バル城では飛竜を心配するクルルを横目に地下にこもってせきぞうを倒しまくった。
複数出現し青魔法のLV5デスで瞬く間に倒せるのが快感だった。
圧倒的な獲得ABPの高さをほこり、特定回数のエンカウントで出会えるラストダンジョンのムーバーもかなりお世話になった。
物語
システムの陰に隠れがちだが、時にコミカルに、時にしんみりしたり、喜怒哀楽を伝えてくれるドットグラフィックも手伝って、物語は感情移入しやすい。
進める内に分かってくる暁の四戦士についてとか、ガラフにまつわる話が特に印象深い。
憎めない敵キャラのギルガメッシュも個性的な名脇役だったと思う。
後のシリーズにも出演することから人気の高さがうかがえる。
エンディングもよかった。
FINAL FANTASYが流れるあたりからほろりと涙が・・・ちょっとしんみりした後のスタッフロールの解放感はBGMも相まって忘れられない。
音楽
音楽も耳にのこる名曲が多い。
冒険心を高めてくれるメインテーマにはじまり、一番聴くことになるバトルは飽きないし、中でも ビッグブリッヂの死闘 はテンポのいいメロディと使われる場面、演出が抜群にかみ合っていた。
世界の様子が一変してさびしさが漂う 新しき世界 もずっと心に残ってる。
気になる所
スーファミ(VC)版では今の感覚だとLRでステータスを次キャラに送れないのは気になるかも。
これはカーソルをきおくにすると比較的やりやすくなった。
まとめ
たくさんのアビリティを覚えジョブをマスターするのがとにかく楽しく、FF5で稼ぎプレイのよさを理解できたと言ってもいい位。
やりこみにもしっかり応えてくれる。
システム面だけでなく、物語や音楽といったRPGとしてのよい所を兼ね備えているバランスのいい作品。
スーファミやVCだけでなく、多数の追加要素を加えた移植のGBA版や、スマホでもプレイ可能。
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