スターオーシャンシリーズなどアクション性をからめた攻めたRPGを作るトライエースの作品というのもあり注目していて、当時のCMからも世界観がよく伝わった『ヴァルキリープロファイル』の感想。
特徴
北欧神話をモチーフにしたRPG。神界では終末戦争をむかえ、戦乙女ヴァルキリーは死して選ばれた戦士エインフェリアたちの魂をあつめていく。
考察の余地もある人の死にまつわる物悲しいお話。
ポリゴン全盛期に2Dで描かれた世界は美しかった。
RPGであることを忘れるようなダンジョンの晶石を使った横スクロールアクションは歯応えがある。
晶石には敵を凍らせるだけでなく、足場をつくったり、壊した反動を利用し飛んだりするなど小技が必要な場面もある。
手軽で奥深い戦闘
一番の特徴はやはり戦闘。
4人のパーティーメンバーに対応した○×△□のボタンを押すとそれぞれの攻撃アクションがはじまり、押すタイミングによって格闘ゲームのコンボのようにつなげることができるのが爽快。
連携することでゲージが溜まると放てるようになる決め技がこれまたカッコいいしとても気持ちよく、戦闘でいかに繋げるか試行錯誤するのが楽しかったし、奥深かった。
決め技の演出、ボイスは今見てもいい。
ニーベルンヴァレスティは性能、演出、共にさすが主人公って感じだし、大魔法セレスティアルスターの汎用性は高かった。
現実で何かうんざりするようなことがあれば「テメエの顔も見飽きたぜ!」とアリューゼのいい声が今も心に響く。
桜庭氏のBGM
スターオーシャンやテイルズシリーズの桜庭統氏によるBGMも戦闘だけじゃなくテンポの速いメロディアスなダンジョンの曲をはじめ、荘厳だったり悲壮感ただようものまで耳にのこるものばかり。
イントロで死の先をゆく者たちよ・・というボイスと共に始まる通常戦闘のBGM 未確認神闘シンドローム から戦闘終了時の 謳われし勝利への鍵 になだれこむような疾走感は、数あるゲームの通常戦闘の中でもトップクラスだと今でも思っている。
その他にも・・
戦闘以外の特徴的なシステムとしては、計画的な行動を求められるピリオド、キャパシティによるスキル習得、人物特性と関連が深い神界転送、道具を変化させる原子配列変換 といったものがある。
どれも最初は分かりにくいというか、とっつきづらさがあるものの、理解したら面白い仕組みになっている。
神界で起きている戦争に要件を満たすよう仲間を送らないといけなかったのは悩ましかったが、自分の手を離れた所での活躍を聞いたりするのは本筋とはまたちがう味があったと思う。
~しなさい。と助言、指示されたことから、胸を痛めつつもあえて外れた行動を取ることで、たどり着くのが難しい真のエンディングが見られるというのも斬新だった。
初期のPS版ではけっこう再現度の高いフリーズがあった思い出も。終盤ニーベルンヴァレスティの途中でとまっちゃったり。ヴァルキリーの決め技出せないのは痛かった。PSP版ではなかった。
気になる所
攻略本がなければ行きかた分からないよ!って所があった記憶が。今はネットもあるのであまりマイナスじゃないかも。
まとめ
当時のRPGとしてはエッジの利いたトガりまくったゲーム性がプレイヤーの自分に見事に刺さった思い出に残る作品。スマホで配信されたのは記憶に新しいが、VitaやPS4あたりでできるようになることを今も願っている。
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