開けてはいけないパンドラの箱を開けてしまい、自分以外の時が止まってしまった村人たちを救うためアークは試練にのぞむことになるが、それは失われた世界をよみがえらせる旅になっていく。
見下ろし型の2DアクションRPG、『天地創造』の感想。
面白い所、特徴など
スーファミ後期発売ソフトの例にもれず2Dグラフィックが美しい。
心が洗われるような大陸、生命復活のムービーはBGMも相まって世界観に引きこまれる。
まるで吸い込まれるような地裏フィールドはスーファミこんな表現もできるのか!と鳥肌がたった。
活き活きと動くドットキャラによるアクションは操作していて気持ちいい。レベルが上がった時の嬉しそうな様子もポイント。
ダッシュボタンと攻撃ボタンで出せるミドルスライサーが使いやすい。
レベルが上がるとグッと楽になる印象のバランス。
序盤のレベル上げは巨木のどうくつのボス、パラサイト戦。もぐら叩き終わった後に吐き出すトゲの敵を連打で倒し続けるのがいい(ただし時間はかかる)。
本体の右側に陣取ればダメージを受けない。参考までに自分は18まで上げてみた。
中盤は人魚の塔で鬼の一筆書きレベル上げを敢行。
脱出できないのでできる限り。効率は良くそこまで時間もかからない。自分は上がりにくくなる37まで一気に上げた。
地表はしっかり世界地図を模していて、歴史上の有名な人物が出てくるのも面白いところ。
物語は人の表と裏、光と闇を見せてくる。
明らかになる真実と真の敵・・4章の急展開にはけっこう驚いた。一人旅なんだけど、一人じゃなかったんだなと感じさせてくれる展開に熱い思いを抱いたと思ったら急転直下、感情がついていかない。
天地創造の使命は全うしたのかもしれない。けれどアークは何のために戦ったのかと考えてしまう。
帰る場所がない彼を待っていたのはかつてを思わせる夢の中での眠り・・終わらせたくないけど終わらせなければならない、切なさの余韻が残ったままエンディングへ。
地球の発展を見守った彼は、最後に帰れる場所に帰ったのだと思いたい。人によって受け止め方が変わりそうな考察の余地のあるラストだった。
音楽がいい。
クリスタルホルムで癒され、最初に目にしてインパクト抜群の地裏フィールドの切なさと孤独を感じさせる旋律が心に響く。
地表に出てからのさらなる広い世界へも後半の盛り上がりがしみる。最後のクリスタルホルムは印象が全然違ったのも心に残った。
気になる所
メニュー画面は凝っているが、思ったものに直感的にアクセスしづらくやや使いづらい。
ヒントの分かりにくさ。動かせる石像とか、実は出入りできる場所があるとか、気づきにくいものがあった。イベントを進めるフラグにもわかりづらいものが。
戦闘で一定のレベル以上ないとダメージが通りにくい仕組みになっているようで、丁寧な調整がほしかったかも。ブラッディマリー戦は特に難所ではないだろうか。レベル24で行ったけど、物理ダメージが3とかしか入らず、頼みの魔法も何発も打てるわけじゃないので、減っていく体力とにらめっこしながらミドルスライサーでちくちく攻める。これが精神的に大変だった。あと1レベルあったら違ったのかも。
攻略メモみたいなもの
分かりづらかった所について。
キングバードの王様は、サンクチュアリの一番奥のがけをするどいツメで登った先の巣にいる。登れると気づかなかった。
ドーマ(カエル)の思いっきり吐いた息は、一発叩くと出る。毒の息みたいなのとは違う。
ブラッディマリー戦、物理で戦いたい場合はレベル25以上が推奨かも。魔法は光のリングが30位ダメージ入った。
装備はライトスタッフ。準備不足がなによりきついので魔法の備えはした方がいい。
一瞬詰んだんじゃないかってボスとその前のかごめかごめやだるまさんがころんだの演出は子どもの頃やってたらなかなかの恐怖を感じたと思う。
ラスボス戦は、第一形態は右か左端に寄っておくのを基本に、光の玉の攻撃をこちらの攻撃で弾いてチャンスを作る。
第二形態では下の方に移動するようにして攻撃可能な部位をおびき出す感じで動くと倒しやすい。
まとめ
親切ではない部分もあるのだけれど、アクションの完成度が高い。
ハードの限界に挑戦したようなグラフィックの表現、音楽、ラストの演出が合わさって心に余韻が残る作品。スーファミの隠れた名作だと思う。
コメント
ライム
(僕とお別れした25年前の
お兄ちゃん お姉ちゃんへ…
こっち側のネオトキオは海を越えた
あの大陸の悪い狂犬たちの
人工ウイルスで手遅れだった…。
でもお兄ちゃん お姉ちゃんのいる
時間軸の世界は、絶対ウイルスなんかに負けないでね!)
ネオ
(私は信じたい…!
あの 少年 少女 たちが
未来の世界を救ってくれることを…。
そして、野望を打ち砕いて
くれることを…。)
天地創造をプレイした方の心に時を超えて伝わるような素敵なコメントありがとうございます!