とがっていた印象がある、剣と魔法と機械が入り交じる世界観の人気シリーズ6作目、『FF6』について。
面白かった所
子どもの頃は分からなかったが、ドラクエのように一人の主人公じゃなく、複数の主人公による群像劇なんだ と捉えられるようになると色々納得できたように思う。
歌声を再現しようとしたような音に驚いたオペラ劇場。
エドガー・マッシュが王位継承をコイントスで決めたとか、味わい深いイベントも。
流れる墓碑銘とともに階段を下るたび浮かぶセッツァーの回想、そこからファルコンが浮上し 仲間を求めて へと流れるように進むイベントはBGMも相まってぞくぞくした。
スーファミの表現力を超えていたと思うし、7の衝撃の予兆はすでにあったのだと思える。
ジョブではないがアクセサリでジャンプやみだれうちなどの固有のアビリティを持たせることができる。
装備では状態異常カッパの時にすごく強いカッパ系とか、ちぬられたたてがえいゆうのたてに変化するとか、ゲーマー心をくすぐられた。
セッツァーのイカサマのダイスもダメージ源がないころ助けられたし面白かった。
奥深い成長要素
してやられたのがレベルアップの仕組み。
個人的にドラクエ程大事じゃないなーと、あまり意味ないんじゃないかとさえ思っていた。
重要だったのは魔石によるボーナスポイントだった。
FF6はレベルが必要になる場面がそれほど多くないため、低レベルで進行し能力値にボーナスの入る魔石が手に入る中盤~後半に一気にレベルを上げ、ボーナスポイントの能力上昇をねらう ということが可能。
ATBゲージが瞬時にたまって攻撃力や魔力が突き抜けたキャラをつくることができる。
魔石さえあればバランスがどっかにいってしまう超強力なキャラに育て上げることができるという奥深すぎるやりこみ仕様だった。
レベル99が限度だから、狙うなら可能な限り低レベルを維持して進行することになる。
初期レベルは難しくても、レベル10台ならやりこみ派じゃなかった自分でも実現できた!
なぜかというと通常戦闘は逃げればいいし、ボス戦は経験値が入らない上、正攻法以外のなにかしらの抜け道があったりする絶妙なバランスだったから。
べつに最低レベルにこだわらなくても十分強くなる。
最強に近いバランスブレイカーに育ったキャラで戦闘を楽しむ、これが最高に気持ちよかった。
ティラノサウルスあたりをばっさり行けるようになった時は強くなったなーと思う。ケフカだってけちょんけちょんにできる程。
魔法熟練度もやりこみ向けに仕上がっていて、誰もが好きな魔法を習得できる。魔石による習熟度の倍率に違いがあって、魔石をとっかえひっかえしながら育てた。
裏技
バニシュ+デスも思い出深い。ねむれるししをたくさん狩った。
一部ボス戦も楽させてもらえたと思う。(GBA版では修正され効かなくなってるが、それが本来のまっとうなバランス)
気になる所
14人のパーティーメンバー全員が主人公という見方はさすがに無茶があるかなと感じる。誰を主人公として操作しててもいいようにメッセージなどが配慮されてるのは分かるが、違和感がある場面もある。思い入れの少ないキャラもいたり。
まとめ
ドットで表現される見事な映像はスーファミでもトップクラスだったと感じる。ドットだからこそ色々想像しながらプレイするのも楽しかった。
通常のバランスを超越するキャラをつくることのできるシステム、キャラ表現の深みに大人になってからも驚かされた。
やるたびに気づきがある名作。ゲームアーカイブスやGBA版、New3DSのVCでもプレイ可能。
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