PSVRをもっててよかったと心から思えた作品、『アストロボット』の感想。
エイリアンに壊された宇宙船を直して、散らばった仲間達を救出するためアストロボットが5つの惑星を冒険するPSVRの3Dアクション。
思わずのけぞったりゆさぶったりさせられる臨場感。
俯瞰した目線で自分が存在していて酔いにくい。
見守る自分の存在にも意味があって、こっちに敵の攻撃がくることもある。なにより一緒に楽しんでるじゃん、自分 ってなるのが面白かった。
頭突きしたり、ぐるり見まわしてみたり、立ってのぞき込んだり、オーバー気味に動いた先に何か発見があるのが絶妙。自然と動きたくなる。
草ならそこを歩くとワシャワシャしたり、その世界に存在している物への反応も豊か。
基本操作はパンチとジャンプ、移動とシンプルながら、場面によってはコントローラーを仮想空間で使用するガジェットに見立てて色んな使い方ができるため、VRならではの驚きがあった。
例えばホースになって水をかけたり、手裏剣になったり。
ステージ構成やガジェットの使用法が凝っていて、次は何があるんだろう と子どものころのようにわくわくしながら楽しめた。
奥行きや立体感を感じられるし、ホエールウォッチングの面はこれでもかと波にのまれる感覚がたまらなかった。他のゲームでは味わえない。
カメラというか自分自身が後ろに戻れないのは唯一悩ましかった。ただ再チャレンジのモチベーションになるし、振り返って何とかなることも多かった。
ムズイ所もある。けれどリスタート時のストレスがなく、繰り返し挑戦する気になる。
巨大なボス戦は圧倒されるような存在感。ハートが追加されるので、やっていくうちにパターンや安全地帯を把握できるようになる。
小ネタとして、ワールド3のボス戦は足場が斜めになっても、連続ジャンプで自分の位置を安定させることができる。
基本明るく楽しげで、場面に合った音楽もいい。
迷子のボットは耳をすませば聞こえてくる音を頼りにレスキューすることもある。
環境になじんでるのもいて、嵐の中飛ばされないようにじたばたがんばるボットや、リゾートチェアでくつろいでるボット、こっち向くと手を振ってくれる操作キャラなど、思わず笑みがこぼれた。
ずっと眺めてられるアストロボットたちのかわいさに癒される。一度助けるとその姿が見られなくなるのが本当に残念だった。
よ~く見てみると、照らすと浮かび上がる絵などの遊び心がちりばめられていて、見つけるのも楽しかった。
やらないと伝わらないのは承知の上だがそれでも伝えたい。アストロボットとの冒険はかけがえのない宝物になると。
上質なジャンプアクションと、アストロボットだからこそのVR体験ができる素敵な作品。
コメント